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Math Lab

数学に思考力,発想力なんかいらない!

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数学に思考力,発想力なんかいらない!!!
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2016年 京都大 確率漸化式 〜京大の数学〜

京大 京大-数学 確率漸化式

2016 京都大 理系 第5問

f:id:mathchem:20170305193053p:plain:w150:rightxy 平面上の6個の点 (0, 0), (0, 1), (1, 0), (1, 1), (2, 0), (2, 1) が図のように長さ 1の線分で結ばれている.動点 X は,これらの点の上を次の規則に従って1秒ごとに移動する.

規則:動点 X は,そのときに位置する点から出る長さ1の線分によって結ばれる図の点のいずれかに,等しい確率で移動する.

例えば,X が (2,\ 0) にいるときは, (1,\ 0),\ (2,\ 1) のいずれかに \dfrac{1}{2} の確率で移動する.また X が (1,\ 1) にいるときは, (0,\ 1),\ (1,\ 0),\ (2,\ 1) のいずれかに \dfrac{1}{3} の確率で移動する.時刻 0 で動点 X が \mathrm{O}= (0,\ 0) から出発するとき,n 秒後に Xの x 座標が 0 である確率を求めよ.ただし, nは 0 以上の整数とする.

思考力,発想力のなんかいらない!!!

今回は京大の確率の問題を紹介します.


確率は京大,東大をはじめとする難関大では必ず出題される超重要分野.


旧帝大,一橋,早慶,といった難関大では,深い理解・思考力を求められるものも少なくありません.


そういった問題に対応するためにもまずは,基本の解法を身に付けていきましょう.


0から考えるのと,考える道具(解法)があるのとでは,雲泥の差がありますから...


今回の問題は京大ですが,基本解法が身についていれば,手を動かすことができるでしょう.


必要な基本の解法

今回は確率漸化式です.

求めにくいn番目の確率は漸化式を作れ!!!

確率漸化式の詳細はリンクから!
mathchem.hatenablog.com


それでは解いていきましょう.

解答

★漸化式の誘導はないのですが,求めにくいので,n 秒後と n+1 秒後の関係を調べてみます.

★ まず,n番目の状態を全て表しますが,今回は,複数文字を設定しないと表わせません.でも文字が増えただけで,やることは変わらない.

n 秒後の X の x 座標は 0, 1, 2 のいずれかで,それぞれの確率をそれそれ p_{n},\ q_{n},\ r_{n} とすると

    p_{n}+q_{n}+r_{n}=1\cdots①

となる.

そして,n=0 のとき

XはOにいるので,

   p_{0}=1,\ q_{0}=0,\ r_{0}=0

となる.

また,規則から,次の遷移図が描け,f:id:mathchem:20170305193007p:plain:w250:right

p_{n+1}=\dfrac{1}{2}p_{n}+\dfrac{1}{3}q_{n} \cdots②
q_{n+1}= \dfrac{1}{2}p_{n}+\dfrac{1}{3}q_{n}+\dfrac{1}{2}r_{n}\cdots③
r_{n+1}= \dfrac{1}{3}q_{n}+\dfrac{1}{2}r_{n}\cdots④

が成り立つ,

★文字が多いので
 p_{n}+q_{n}+r_{n}=1\cdots①
を使って文字消去していきます.確率漸化式では必ず!!!

まず,①,③より,


   
\begin{align}
q_{n+1}&=\dfrac{1}{3}q_{n}+\dfrac{p_{n}+r_{n}}{2}\\
&=\dfrac{1}{3}q_{n}+\dfrac{1-q_{n}}
{2}\\
&=\dfrac{1}{2}-\dfrac{1}{6}q_{n}
\end{align}

   q_{n+1}-\dfrac{3}{7}=-\dfrac{1}{6}\left(q_{n}-\dfrac{3}{7}\right)

   q_{n}-\dfrac{3}{7}=\left(-\dfrac{1}{6}\right)^{n}\left(q_{0}-\dfrac{3}{7}\right)
   
   q_{n}=\dfrac{3}{7}-\dfrac{3}{7}\left(-\dfrac{1}{6}\right)^{n}

★まず,解けるものに注目しています.


よって,②が


\begin{align}
p_{n+1}&=\dfrac{1}{2}p_{n}+\dfrac{1}{3}\left\{\dfrac{3}{7}-\dfrac{3}{7}\left(-\dfrac{1}{6}\right)^{n}\right\}\\
&=\dfrac{1}{2}p_{n}+\dfrac{1}{7}-\dfrac{1}{7}\left(-\dfrac{1}{6}\right)^{n}
\end{align}

となる.

★あとは解くだけ、、、
って思ったけど,解けないやん、、、方向転換か、、、

★ここからは少し気づきというか経験が必要です.解けなければ漸化式を作った意味がありませんから.解ける漸化式を作っていきましょう.

★連立漸化式は足すか引くかが基本!です.

②-④から
   p_{n+1}-r_{n+1}=\dfrac{1}{2}(p_{n}-r_{n})

   p_{n}-r_{n}= \dfrac{1}{2^n}(p_{0}-r_{0})=\dfrac{1}{2^{n}}\cdots⑤

また,①より

   p_{n}+r_{n}=1-q_{n}\cdots⑥

なので(⑤+⑥)\div2 より,

   
\begin{align}
p_{n}&=\dfrac{1-q_{n}}{2}+\dfrac{1}{2\cdot 2^{n}}\\
&=\dfrac{2}{7}+\dfrac{3}{14}\left(-\dfrac{1}{6}\right)^{n}+\dfrac{1}{2^{n-1}}
\end{align}


★後半は,経験がものをいう気がします.本番で漸化式が上手く作れなければ一度飛ばしてまた戻ってくるのがよいでしょう.

★誘導もないので難しいですが,自分で一から漸化式を作る良い練習になると思います!演習にはとてもおススメです!

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